渓谷の水音を想う、『YASHIKI』のニットベスト
美しい、和のニット
3月も後半に入り、日が射す時間が長くなってきました。
春を感じさせるような暖かい日も時折。
そろそろ新しいファッションを楽しめそう。
そんな感じで気分が高揚しちゃったので、また新しい服を買いました。
YASHIKI(ヤシキ)というブランドの、美しい和のニット。
今回はこの服について語ります。
YASHIKIというブランド
YASHIKI(ヤシキ)は2014年に設立した、日本のニット専門ブランド。
繊維産業が盛んな北関東の両毛地区で生産される、度詰めで耐久性のある上質な造り。
そして素朴でゆったりと落ち着いたデザインが特徴です。
YASHIKIの服はユニセックスで着られるようレディースのサイズ展開もあります。
そして、このブランドで最も面白いのは、そのデザインモチーフ。
デザイナーさんの故郷である石川県の風土や文化を服の柄やディティールに落としこんでいるそうな。
シーズンテーマも毎度ユニーク。
今季、2021SSのテーマは「森呼吸(しんこきゅう)」です。
服の名前も、特定の景色をイメージして付けられてたり。
ブランド定番の「Soyokaze Cardigan」。
出典:http://yashiki-jp.com/products/2021-ss/
石川の地をイメージした柄模様が入ってたり。
出典:http://yashiki-jp.com/products/2021-ss/
こういった背景から、
どことなく「和」の雰囲気が感じられる服が多いです。
デカデカとしたブランドロゴなんか無くても、「あ、YASHIKIの服だ」と分かるような。そんな独創的なブランドだと思います。
人気も非常に高く、
毎シーズンかなり早い段階で完売しちゃってますね。
ある程度の知名度がありながら取扱店舗が多くなかったり、そもそもシーズン毎に展開される服の型数も少なかったりといった点も、その現象に拍車をかけてそう。(参考:ショップリスト)
それでも、ニットブランドとしての地位を確立したYASHIKIの服は、見てみる価値が十分にあると思います。
水の音のような、ニットベスト
今回ぼくが購入したのは、2021SSシーズンのニットベスト、「Mizuoto Knit」。
丸首の前開きベスト。
価格は税込で¥25,300でした。
カラーバリエーションはオレンジ・ブラック・モカ・カーキベージュの4色。
出典:http://yashiki-jp.com/products/2021-ss/
他の服との合わせを考えて、モカ(ブラウン)を購入しました。(他の服とのコーディネートは後ほど)
先ほど「YASHIKIの服は石川の風景や文化をイメージしてデザインしている」と述べましたが、このニットベストは加賀市にある「鶴仙渓」をイメージしてデザインされています。
地理に疎いのでこの服を買うまで知らなかったんですが、すごく綺麗な場所ですね。
服のデザイン元を調べる内に石川県に詳しくなっていくのが何とも妙な感覚。これもデザイナーさんの狙いなんでしょうか?
大きさの違う凹凸の編み地、細やかな斜線柄で川の流れる水のような音を表現しているそうな。
この柄模様がYASHIKIのブランドアイコンにもなってますね。
凸凹部分は鹿の子編みという生地で、肌の接地面が少なくドライなタッチ感です。
これから暖かくなってきてもサラッと着用できそう。
また、今季は「プレーティング編み」という、表裏で異なる糸を編み込む技法を取られています。
生地の表情を見えやすくするための編み方だそうな。
ブラウンだと分かり辛いですが、ブラックの実物を見ると光の当たり具合でダークネイビーっぽくなったり、場所によって見え方が変わって面白かったです。
また、今年は細めの糸を採用しているそうで、例年に比べて少し軽めの生地感らしい。
過去の生地の厚みについては分からないのですが、これは厚過ぎず薄過ぎずで良い具合だと思います。
長いシーズン着用できそうなので、個人的にはこのくらいの厚みが好みですね。
素材もコットン100%で、季節を選ばず着られるのが嬉しい。
家庭で洗濯も可能。
だからコットン素材のニットは好きです。
ポケットも付いてますが、ぼくはニットのポケットは使わない派なので、ここに物が入ることは永遠に無いでしょう。
サイズ感について
サイズはユニセックスで0〜3の4サイズ展開。
179cm60kgのぼくでMサイズ相当?の2を購入しました。
具体的な数値は以下。
肩幅 | 身幅 | 着丈 | |
---|---|---|---|
サイズ2 | 41.5 | 61 | 69.5 |
(数値はこちらを参照)
ぼくだけかもしれませんが、ベストという形の服はいつも「サイズ選びが難しいな」と思うんですよね。
一応、いつも肩幅がジャスト〜少し落ちるくらいで判断してます。
最近はベストでがっつり肩を落とす着こなしも流行っていますけど、個人的にあまり好みではないのです。
ただ、YASHIKIは元々が少し大きめということもあり、身幅にはゆとりがあって着心地はラクチン。
インナーは多少大きめサイズでも問題無さそう。
袖口も広めなので、大抵の服に重ねられると思います。
回ってみるとこんな感じ。
個人的にはバランスの良いサイズを選べた気がしています。
着回しコーディネート
ニットベストという服の魅力は、
その着回しの良さだと思います。
なおかつ、コーディネートの主役としても据えられるという、なかなかに便利なアイテム。
具体的にイメージできるよう、持っている服と色々合わせてみました。
文中のブランド名にリンクがあるものは対象アイテムの過去記事に飛べます。
まずは王道。
無印良品の白シャツに重ねて。
バッグはLDKWAREで。
夏にはGraphpaperのパックTの上から羽織りたい。
意外と、テーラードジャケットのセットアップに入れても良さそう。
少し寒くなったらKAPTAIN SUNSHINEのウールジャケットの下に。
もっと寒くなったら、ANATOMICAのコートも着てみましょう。
うん。良い。
買う時からイメージはしていたものの、想定以上に手持ちの服と合わせられそうで驚き。
一人ファッションショーで大興奮でした。
自分のコーデの幅を広げてくれただけでなく、1段階上げてくれたような感覚を覚えます。
注意点?
着回し最高のこのニットベストですが、ちょっとだけ注意点があるな、と。
着ていて若干感じたのが、
「一歩間違えると木こり感すごくなるな」ってこと。
このチェックシャツにボタン開けて重ねた時に、特に木こり感出た気がします。どうでしょ。
ブラウンの色味とか、YASHIKIの和の雰囲気も相まって、その印象がまた強くなるというか。
何も考えずに着ると…っていうのは注意かもですね。
それを避けたい場合は、白シャツ等のカチッとした服を合わせるなど工夫するか、ブラックの色を選ぶのが良さそうだと思いました。
出典:https://sunday-people.stores.jp/items/6049d47b3186251c0ff87dee
とは言え、先ほど着こなしをお見せした通り、ぼくにとって使いやすい一着であるのは間違いなさそう。
今後、服装に困った時も、どんどん頼りにしちゃおうと思います。