THE(ザ)というブランドのカーディガンが完璧であるという話
秋といえばカーディガン
やっと涼しさを感じられるようになりました。
暑いのが苦手な自分にとっては嬉しい限り。
とは言え、まだ少し残暑も感じられるようなちょっと微妙な時期。
こういった時期は、
決まってカーディガンを羽織りたくなるんですよね。
着回しも良いうえに着用シーンも選ばず、汎用性が高いのでぼくはカーディガンという服が大好き。
なので、これまでにも様々なブランドのカーディガンを着用してきたのですが…
今手元にあるのは、
「マイ歴代カーディガンの中でも最高」
とも言えるほどのカーディガンです。
そんな訳で今回は、『THE(ザ)』というブランドのカーディガンについてご紹介していこうと思います。
ウールとコットンの欠点
9月半ばともなれば、
これからはどんどん寒くなってくる一方。
そんな秋冬に着たいの服の素材といえば、やはりウール。
起毛感たっぷりのフカフカな生地感は、寒い冬を越すために非常に魅力的。
秋冬に売られるニットはほとんどがウール素材になりますからね。
しかし、完全に個人的な趣味の話なのですが…
ぼくはウールのニットってあまり好きじゃないんです…
ウール素材の欠点
ぼくがウールを好きじゃ無い理由としては、
ウールには以下のような欠点を感じてたから。
- 静電気が怖い
- 家庭で洗濯しにくい
- 暖房がある室内だと暑過ぎる
- 季節感が出るので通年の着用は難しい
- ブラッシングが必要など、ケアに気を使う
などなど。
上記のようなデメリットを嫌って、
ニットはできるだけコットン素材を選ぶようにしているんです。
コットンなら上記のようなウールのデメリットはほぼ感じないですからね。
もちろん、保温性などウールにしか無いメリットもあるんですが、個人的にはそれよりもデメリットが気になったのです。
コットン素材の欠点
かと言って、
コットンに欠点が無いわけではなく。
- 皺になりやすい
- 着用感が重め
- 保温性はさほど期待できない
まさに一長一短。
やはり、このようなデメリットが気になるシーンも多々ありました。
- ちょっと畳んだらシワシワになる…
- ちょっと着用感がズッシリしてて気になる…
- その割に冬はちょっと寒い
まぁこれらは「仕方ない」と目を瞑ってきたのですが…
しかし、この度。
コットンの欠点も、
ウールの欠点も、
どちらも無くしたような一着を見つけました。
そんな服が、
THEというブランドにあったんですね。
THE(ザ)について
"THE"っていうのがブランド名。
最初は分かりにくかった…
2012年に、プロダクトデザイナーの鈴木啓太氏、中川政七商店の中川淳氏、good design companyの水野学氏、そして代表取締役社長の米津雄介氏ら4名が中心になって立ち上げたブランドです。
出典:https://www.fashion-headline.com/article/3190
ジーンズであれば「Levi’s 501」を連想するように、「これぞ」と言えるような、スタンダードになりうる商品を提案しています。
洗剤や食器、カトラリーなど様々な商品を展開しているので、初めて店舗を訪れた印象は”オシャレな雑貨屋さん”でした。
ブランド理念よろしく、商品のクオリティはどれも素晴らしいものばかり。
デザインや素材にこだわりつつ、液垂れしないように設計された「THE 醤油さし」とか。
原料は水だけなのに、キッチンのしつこい油汚れや除菌までできてしまう「THE Magic Water」とか。
これが「ザ・マジックウォーター」の洗浄力だそうです。油性マジックが浮き上がる…..。 https://t.co/jfL4xLBs6A pic.twitter.com/hY56TqXXmP
— good design company (@g_d_c) September 17, 2020
ぼくは最近「THE 洗濯洗剤」も使い始めました。
(こちらは別途紹介する予定)
全体的に価格はお高めなんですが、どの商品もそれに見合うクオリティはあると思うし、デザインも全体的にシンプルでなのですごく好きなブランドです。
アパレルも充実していて、デザインはシンプルでありながら素材や生産工程に拘る上質なものばかり。
そんなTHEが作ったカーディガンも、
やはり"THE"を冠するに相応しいものだったんです。
The Cardiganが完璧である理由
こちらがその「THE Cardigan」。
パッと見は至って普通の天竺編みハイゲージカーディガン。
ブラック、ネイビー、グレーの3色展開で、ぼくはこの内ブラックとネイビーを購入。
(ネイビーは最近買い足した)
お値段は¥24,000+税。
一見お高く感じられるかもしれませんが、随所にこだわりが見られる価格に見合った上質な造りになっています。
特徴の一つとしては、袖にエルボーダーツを入れることで人体に即した立体的なパターンになっている点。
通常のカーディガンと比べて、動きやすくストレスフリーな着心地になってます。
そして何より。
ぼくがこのカーディガンで一番良いと思っているのが、コットンカシミヤの混紡生地であるということ。
ここまでで「このカーディガンは完璧」とまで言っちゃっていたのですが。
「大袈裟だな…」
なんて思われた方も多いはず。
しかし、少なくともぼくは「決して大袈裟ではない」と思っています。
そう言えてしまう大きな理由が、
このコットンカシミヤ混紡であるってことなんです。
カシミヤといえば繊維の宝石とも揶揄されるほどの高級素材。
ユニクロで扱われるようになったこともあって割と身近な存在になったとは言え、その希少性は変わらず。
まぁカシミヤって聞くと「なんか良いんだな!」って感じちゃいますが…
ここで伝えたいのは「カシミヤが入ってるから良い」ということでは無く、「カシミヤが入ってることで何が良いのか?」ってこと。
それをこれから語ります。
軽い
このカーディガンを手に取ったとき、まず驚いたのはその軽さでした。
先ほど軽く触れましたが、コットンカーディガンは羽織った時に少しズッシリとした着用感があります。
その点、このThe Cardiganはコットンがメイン素材でありながら、それを全く感じさせません。
羽織ったときにフワッと包まれるような感覚なんです。
一応、コットン100%のカーディガンはBrooksBrothersのものを持っています。
出典:http://www.brooksbrothers.co.jp/
こちらと実際の重量を比較してみました。
THEの方がやっぱり軽いのですが…
実は、BrooksBrothersはMサイズで、The Cardiganは大きめに選んだのでXLサイズ。
つまり、The Cardiganの方がサイズが2つ差あるにも関わらず軽いんです。
厚着で重くなりがちな秋冬でも、気兼ねなく羽織ることができそうですね。
肌触りがいい
ウール素材のニットでチクチクしちゃうなんてのは、秋冬あるある。
しかし、The Cardiganが使っているのはカシミヤな上に、コットンがメインの素材。
チクチクするようなことは皆無で、
むしろ肌に擦れる度に「フワサラッ」として肌触りがめっちゃ良いです。
カシミヤは15%程度なんですが、パッと触った感じはコットンがメインとは思えません。
しかし、ウールのような極端な起毛感でもなく、コットン特有のしっかりした生地感もあり。
素肌に当たっても非常に気持ちいいので、ずっと触れていたくなるような肌当たりです。
これがウール混だったらこの生地感にはならないと思うので、やはりカシミヤならではの恩恵だと思います。
保温性もあり
カシミヤ混紡になったことで、コットン100%よりも保温性は格段にUPしています。
これについてはネット越しに伝えるのは難しいですが…
例えば、
11月の半ばにコンビニに行こうとした時。
(やけにピンポイント)
BrooksBrothersのコットンカーディガンだったら出るのを躊躇するけど、Theのカーディガンだったら全然躊躇わずに行けちゃう、といった感じ。(伝われ)
これからの時期に非常〜に頼りになるヤツです。
皺になりにくい
コットンのデメリットの一つに、皺が出来やすいという点があるのは先ほど話した通り。
The Cardiganはコットンメインなので皺ができちゃいそうに思えます。
しかし不思議なことに、これが皺になりにくいんですよね。
コットン100%のBrooksのカーディガンと、THEのカーディガンをそれぞれ手で握って皺を作ってみます。
仕上がりはこんな感じ。
コットンはバキッとした固い皺になっていますが、Theは柔らかい皺という表現がしっくり来そう。
こういう皺は着ている内にすぐ消えてくれます。
この特徴から、畳んでカバンに入れて持ち運ぶのにも最適だと思います。
(クッチャクチャにして入れたらさすがにシワになりますけどね…)
家庭で洗濯できる
カシミヤが入っているものの、洗濯表記は「手洗い可能」となっています。
最近はウォッシャブルウールっていう服も出てきてはいますが、やはりまだまだウール素材のニットは洗えないものが多いように感じます。
まぁウールは天然の抗菌消臭作用などもあるので、一概に洗濯できないからダメ!とも言えないとは思いますが…
やはり個人的にはニットも家庭で水洗いしたいんですよね。
ぼくは洗濯機の手洗いモード&おしゃれ着洗剤で洗濯しちゃってます。
洗濯後に縮みや大きな劣化などは見られなかったので、この方法で特段問題は無さそうです。
着る季節を選ばない
個人的なイチオシポイント。
これまでにお伝えしてきた特徴から、真夏以外はこのカーディガンで過ごせちゃうんです。
- 軽い着用感で暖かい季節も羽織れる
- 極端な起毛感も無く、春にも季節感を損なわない
- 秋冬もその保温性で快適に過ごせる
タグには「夏でもいける」とまで書いてあるほど。
確かに、素肌への肌当たりはサラッとしてて気持ち良いんですが…これはさすがに言い過ぎだと思いますし、真夏の炎天下では暑過ぎて無理ですね…
ただ、カバンに忍ばせておいて真夏の冷房の聞いた室内で羽織る、みたいな使い方は全然アリだと思います。
機能性や季節感を損なわずにほぼ1年中使えるという、本当に万能なカーディガンです。
ウールのデメリットをそれほど感じない
ここまでThe Cardiganの特徴をお話ししてきましたが、
「カシミヤを入れるデメリットって無いの?」
と気になった方も多いはず。
カシミヤを入れることで懸念されるデメリットとしては、以下の2点でしょうか。
- 毛玉
- 静電気
これらについて一言で表すと、
「ゼロではないが、あまり気にならない」といった感想でした。
毛玉については、
昨年の冬にこのカーディガンを超ヘビロテしていたのですが、表面上に目立つ毛玉は見られません。(週に2〜3回はフルタイムで着用、ブラッシングもほぼせず)
ただ、服の内側などの摩擦が起きやすい部分は「ちょっと毛玉になりそう」という触り心地なので、全く毛玉にならないかというと嘘になります。
また、ほぼ新品のネイビーと比べても起毛感は強くなっているのが分かりますね。
しかし、同時期に購入して同じ頻度で着用していたユニクロのウールカーディガンは毛玉だらけになったので、ウールよりは毛玉になりにくいのは間違いないとは思いますね。(ウールの方はは手放しちゃって手元に無い…)
ただ、こうして新品と比較すると「やっぱりブラッシングはした方が良いかもな」と思いました…(コットンメインだから油断してた。反省。)
静電気については、
ちょっと曖昧な伝え方になって恐縮なのですが、ウールよりは発生頻度が少なかったように思います。
が、「全く発生しなかった」ってことは無かったはず。
ぼくの記憶ベースの話になっちゃうし、具体的な比較もできていないですけどね…(この冬は意識してみます)
こう聞いてみると、受け取り方次第では「中途半端」という印象を持たれるかもしれません。
しかしぼく自身は、
コットンカーディガンの良いところを残しながら、カシミヤ混の恩恵も受けつつ、ウールのデメリットも軽減できている
という捉え方をしています。
だからこそ、このカーディガンが完璧と言っちゃっておるのですな。
ただ1点、伝えておくならば
繰り返しになっちゃいますが、このカーディガンが完璧であるという想いは今のところ揺らぎません。
ただし、1点だけ。
お伝えしておいた方が良いかと思っています。
それが、サイズ感です。
このThe Cardigan、普通のカーディガンとサイズ感が違うんです。
このカーディガンを購入する際の試着で、何とも言えない違和感を抱いたんですよね。
具体的に何が変かと言うと、
身幅と袖のバランス。
エルボーダーツを採用して袖がカーブしている影響か、身幅のサイズに対して袖が短くなるんです。
ぼくは袖を優先してXLサイズを選んだんですが…
エルボーダーツのカーブも相まって、人によってはバランスが悪いように見えるかも。
また、身幅も広いので、
ジャストサイズのスーツのインナーにすると脇あたりがモタついちゃうのが正直なところ。
一方、BrooksBrothersのカーディガンはMサイズで身幅も袖もいい感じ。
まぁBrooksBrothersも元々アメリカンなサイズで大きめ(?)だったように思いますが…それでもMサイズですからね。
それを考慮しても、やっぱりTHEのサイズ感は特別かと思います。
まぁ着る人の腕の長さなどにもよるので、参考程度に捉えてもらえれば。
でも、自分的には問題ない
ちょっと悪く見えるような書き方になっちゃいましたが、実際のところぼくは特に問題無いと思っています。
と言うのも、
丸みあるシルエットで程よく気が抜けてる感が出て好きなんですよね。
カチッとしたビジネス用には相応しくないかもしれませんが、今がさほど厳しくない職場なのでそこも問題なし。
結論、ぼくにとっての「これぞ」なカーディガンなのでした。