Scye Basicsのワイドデニムのシルエットが綺麗だった話
至高のワイドデニムとの出会い
ワイドなデニムが欲しい…
そもそも、ぼくはワイドなシルエットが大好き。
デニムでもワイドなシルエットが欲しくなるのは当然のことでした。
一時期は流行として扱われていたワイドシルエットも、昨今ではもはや定番みたいな扱いですよね。
そういった風潮もあって、長く着られるという確信があったこともその物欲を助長しておったのです。
そうして色々と良さそうなワイドデニムを探していたのですが…
これがなかなか、購入にまで至ることが無く。
と言いますのも、良いモノが多くて
「コレ!」と決められず、逆に迷ってしまう日々が続くのでした。
そんなある日のこと。
あ、コレだ。
ぼくの好みにドンピシャ。まさに一目惚れでした。
この愛を止めることはできませんでした。
そんなわけで今回は、「Scyeのワイドデニムを購入したら、何もかもが最高でした」というお話をしていこうかと思います。
Scye(サイ)というブランド
ぼくが購入したのは、「Scye(サイ)」という日本のドメスティックブランドのデニムでした。
Scyeはデザイナー日高久代氏とパタンナーの宮原秀晃氏によって2000年にスタートしたブランド。
“究極”とも言えるリアルクローズさが魅力です。
価格帯はおよそ2〜5万円、高級なものになるとそれ以上となかなかの高価格。
正直、最近流行りのドメブラに比べても価格帯では一個上の印象です。
アイテムの特徴としては、上質でスタンダードクラシックな服がほとんどで、シンプルで大人な雰囲気漂います。
服によっては動物サイのパッチワークがブランドアイコンとして胸に付いてたり、可愛い部分も垣間見えます。
Scyeのブランドライン
ちなみに、Scyeには以下の二つのラインがあります。
- SCYE
英国クラシックをベースに現代的視点から様々な要素を加え再構築したリアルクローズを提案する
2000年スタートのメインライン。 - SCYE BASICS
素材、カッティング、内部構造にまで配慮したサイ独自のベーシックアイテムを展開するライン。
最初は単純に価格でラインが分けられてると思っていたのですが、どうも違うようでした。
言葉だけでは違いがよく分からん…
色々オンラインショップを見て回って商品を比較してみたところ、
「SCYEは少し挑戦的。SCYE BASICSはよりベーシックでシンプル。」
といった感想でした。
ぼくは服を見るときはシンプルさを重視するんですが、SCYE BASICSの方が好きな服が多かったです。
Scye Basicsのワイドデニムの魅力
前置きが長くなりましたが、ここから本題。
ぼくが購入したワイドデニムのお話です。
20ssシーズンのもので、商品名は「サンホアキンデニム 2プリーツ ワイドテーパード」。
ScyeBasicsのラインの商品です。
深めのタックとセンタークリースが特徴的なルックス。
また、生地の厚みも12オンスと、本格的なデニムに比べれば少し薄め。
仕立てはほとんどスラックスですね。
このデニム、本ッ当〜〜に良い…
購入した当日とか、帰宅後すぐに自宅ファッションショーが開催されたものです。
ぼくはインスタグラムもやっていて着画とかアップしたりしてるんですが、デニムを購入した当日からインスタ用の撮影会も始まってしまいました。
ひたすらに惚れ込んでいます。
オタク気質なぼくは、好きなものに関してひたすらに熱く語りたくなるものです。
このデニムのどこに惚れたのか、具体的に語らせてください。
特徴的なテーパードシルエット
このデニムの魅力は、一重にこのシルエットにあると思っています。
一見するとかなりぶっといようにも見えてたんですが、これが不思議なことに履いてみると綺麗に収まるんです。
深めに入ったタックでゆとりある腰回り。
裾にかけてのテーパード(絞り)具合も効き過ぎておらず、見事な塩梅。
ロールアップしてみても、良い感じの見え方。
とにかく綺麗です。
ちなみに、Scyeではこのデニムの同じ形とチノパンも出しています。
ぼくが購入したデニムは2020SSシーズン限りのアイテム。
対してチノパンは定番商品で、毎シーズン展開されています。
このデニムパンツの形が気に入った方は、チノパンを探してみるのもオススメです。
どんなコーディネートにも合う万能さ
デニムといえば、男らしいファッションでカジュアル感が強い印象があります。
そのため、ちょっとカチッとした格好には合わせるのが難しかったりしますね。
(勿論、そのギャップを狙うコーデもありますが、ぼくにはちょっと難易度高い…)
しかし、Scyeのデニムはカジュアルでもフォーマルでも簡単に合わせられるという、嘘のような万能さを持っています。
デニムでは少し軽めの生地であること。
センタークリースが入って、スラックスに近い仕立てであること。
デニムという服の万能さも手伝っているのでしょうけど、きっとScyeの計算されたシルエットあってこそ。
ハンガーに掛かってる姿だけを見てみるとかなり特徴的な形なんですけどね。
#デニム #mawaハンガー pic.twitter.com/QKCEJrKNIa
— なゔ (@navu_428) March 10, 2020
着てみると妙な納得感があって、「アレも合わせられる」「コレも合わせてみたい」と、様々なコーディネートが頭に浮かんでくる。
冒頭でも軽く話した通り、ワイドデニムを買う上で色んなブランドのものを試着してきましたが…
ここまで自分の服装にしっくりと落とし込めそうなものは無かったですね。
藍とインディゴ混紡の独特な色落ち
デニムは市場に出回る前に、一度洗いに掛けられていることがほとんど。
そうすることで、極端な色落ちや縮みを防げます。
そうして処理されたデニムはワンウォッシュデニムとか呼ばれます。
対して、洗いをかけていないデニムをノンウォッシュデニムor生デニム と呼びます。
今回購入したScyeのデニムも生デニムです。
生デニムは色移りしやすいなどのデメリットはあるんですが、洗いに掛けられていない分、自分だけの色落ちを楽しめるというメリットがあるんですね。
勿論、このデニムもその例に漏れず。
着込んでいくうちに色落ちのエイジングを楽しめます。
ただし、このScyeのデニムはその色落ちの仕方が特徴的なんだそうな。
一般的なデニムは、インディゴという合成染料で染められていることがほとんど。
インディゴ染めのデニムは、こうやって水色っぽい色落ちの仕方をします。
対して、Scyeのデニムは
「経糸と緯糸で、藍染とインディゴ染で分けられている」んです。
藍は天然染料で、もちろんインディゴとは違うエイジングをしてくれます。
藍染は染めたばかりは天然素材ゆえの染めムラがあるけど、着用するにつれてムラが無くなり、深みのある発色になっていくそうな。
そんな特徴のある藍とインディゴの混紡。
これは実際に見てみないとどんな色になるのか分からないですね…
そういった特殊なエイジングも、
このデニムとお付き合いする楽しみの一つです。
ジップフライであること
「ジップフライ」ってなんぞ?
って言う方向けに説明しておくと、パンツのフロント部分がファスナーになっている仕様のこと。
「え、ファスナーって当たり前じゃん。」
ジーンズなどに特に関心が無い方であれば、そう思われるのが普通でしょう。
しかし、このフロント部分にはファスナー以外に「ボタンフライ」という仕様のものがあります。
デニムの加工技術が今ほど発達していない頃、ファスナーでは洗濯時に生地がねじれてしまっていました。
そこで採用されたのが、このボタンフライだったのです。
ボタンフライは特有のアタリが出たり、ファスナーのようにいつの間にか空いてるといったことがないのが良いところ。
お高めのデニムだと、意外とこのボタンフライを採用しているデニムが多いんです。
かの有名なリーバイスも、
お高めなラインは殆どボタンフライですね。
しかしこのボタンフライ、慣れるまでは着脱がとにかく面倒臭い…
生デニムみたいな硬めのデニムだと尚更。
ボタンを外すのに苦労して、
トイレすら辛くなってしまっていました…
ぼく個人の嗜好としては、断然ジップフライが好みなのでした。
ぼくの体型に合ったサイズだった
突然パーソナルな話になってしまいますが…
もともとScyeというブランドはちょくちょくチェックしており、このブランドのパンツの形が綺麗なことには気付いていました。
それでチノパンの購入を検討していた時期もあったのですが、どうにもサイズが合わない。
というのも、Scye定番のチノパンの丈はクロップドで短めの丈感に設定されています。
細長ーい体型の僕には、ウエストと丈のバランスが合わず、裾がちんちくりんになってしまうのでした…
これは別ブランドのパンツですが、
こんな感じになりがち。ちょっと短いよね。
ブランド直営店で試着した際なんか、
「クロップドにしても、ちょっと短過ぎるかも…」
と店員さんからお墨付き。
そうしてScyeのパンツを諦めてた時に見つけたのが、このデニムでした。
チノパンとほぼ同じシルエットながら、
丈がフルレングス丈だったのです。
参考として、Scyeのチノとデニムのサイズを比較してみます。
※ぼくが購入したサイズ36(Sサイズ相当)での比較。
ウエスト | 股上 | ワタリ | 裾幅 | 股下 | |
---|---|---|---|---|---|
デニム | 41 | 33 | 36 | 21 | 76 |
チノ | 40 | 32 | 35 | 19 | 67 |
股下の長さが全然違いますね…
フィット感としては、
丈感は少しゆとりがあって、
少しウエストが太いかな、
といった感想。
ブランドが推奨する着用方法は、
一般的なパンツよりも落とした位置(腰の太いところ)で着用するのが良いそうな。
そういった意向もあって、
太めのウエストになっているんでしょう。
大好きな形のシルエットの服を、自分に合ったサイズ感で手に入れることができたのが、大変喜ばしいことだったのです。
Scyeのパンツはおすすめ
先ほども軽く触れましたが、
このデニムは恐らく2020SSシーズン限り。
心苦しいことに、
在庫はほぼ残っていないと思われます…
読まれていて欲しくなった方には申し訳ない気持ち…
しかし、その代わりと言ってはなんですが、Scyeのパンツはどれも形が綺麗。高価だけどその分服の質やシルエットは申し分ありません。
きっと良いものが見つかるので、
Scyeのパンツは是非チェックしてみて頂ければと思います。