アナトミカのシングルラグランコートを買いました
初売り(もう2月)
もう2月になっちゃいましたが、
初売りに出かけた時の話をします。(当ブログはマイペースが売り)
お正月は浮き足立った街の雰囲気も合間って、財布の紐が緩くなりがち。
「買い物し過ぎた…」なんて言うのはもはや予定調和の悲鳴です。
と、思っていたんですが、
蓋を開けてみれば購入したのはたった一着。
しかし、この一着はぼくにとって特別なものになりそう。
まさに2020年の幕開けに相応しい一着。
『ANATOMICA(アナトミカ)』のシングルラグランコートを購入したので、ご紹介していこうと思います。
シングルラグランコートの魅力
まずは、アナトミカというブランドについての軽ーい説明から。
アナトミカは、もともとパリのセレクトショップ。
その後オリジナルレーベルを設立・ブランドとして現在に至ります。
いわゆる「アイビー」だとか「トラッド」と表現されるような、大人な雰囲気が得意なブランドっていう認識です。
ただその分、価格も非常に大人なんですけどね…
アナトミカはその歴史も長く、
ブランドの顔とも言える定番アイテムも多くあります。
そんな定番アイテムのうち、
ぼくが購入したのが"シングルラグランコート"です。
パッと見は非常にシンプルでスタンダードなステンカラーコート。
バーバリーのコートをベースに作られているそうな。
価格も先にお伝えしてしまうと、なんとこの一着で13万円。
聞く人が聞けば、白目ひん剥いて意識を失う価格。
「服一着にそんな値段…」と、ドン引きする方もいらっしゃるでしょうか。
しかし、このコートは確かにワードローブに鎮座してます。
もちろん、頭が突然おかしくなってその金額をレジに叩き付けた訳ではありません。
このコートにそれだけの価値があると判断した結果です。
ぼくがこのコートのどこに魅力を感じて、レジにお金を叩きつけるほど惚れ込んだのか。
それをこれから熱弁します。
ギャバジン生地
ギャバジンというのは、
キツめに織って丈夫に作られた綾織りの布のこと。
キラキラした光沢とドレープ感があり、高級感を感じる見た目となっています。
また、非常に丈夫で撥水性もあるという機能性も兼ね備えています。
まさに大人が着たい上質な洋服のイメージそのもの。
"ギャバジン"と聞くだけで反応しちゃうくらい、ぼくはこの生地が大好きです。
一枚の布で作られた筒状の袖
このコートの大きな特徴が、
このコートの商品名にもなっている1枚の布で作られたラグランスリーブ。
(首回りから脇にかけて袖の切り替えが無く、肩から袖まで一続きになっている袖のこと)
また、通常の服は2枚の布を縫い合わせて袖を作っているんですが、このコートは1枚の布を筒状にした造りになっています。
落ちる肩のシルエットがとても綺麗。
大きめのサイズ感で着ても上品で落ち着いた印象になります。
まさに「肩肘張らない、ゆとりある大人が着たい服」だと思います。
大きく取られたアームホール
アームホール部分が大きめに取られているのも、こちらもこのコートの大きな特徴。
(アームホール=袖を通す穴)
ジャケットの上に着用することを想定されているからだそうな。
おかげで、昨今流行りのビッグシルエットなインナーも気にせず中に着込めますね。
そして、ポケットに手を入れた時の袖の溜まり具合が非常にクール。
見ているだけで垂涎ものです。(個人の感想)
着用したときに服が自分を包み込んでくれるような安心感は、きっとこのコートに袖を通した人にしか分からない感覚ですね。
フワッと広がるAラインシルエット
横から見たときに、裾が外に向かって広がっていくような形になってます。
こんな感じのシルエットをAラインシルエットと呼ぶそうです。
たっぷり使われた生地のトロみで、歩いたときにフワッと広がってくれます。
その様子が、とても優雅で惚れ惚れする美しさなんです。
このコートを着て鏡を見たなら、その場でクルクル回転してコートの広がりを見たくなっちゃいます。
リバーシブルを選ばなかった理由
そんな多くの魅力があるシングルラグランコートには、リバーシブルタイプも用意されています。
裏地にチェック柄のウール生地が付いてるタイプ。
ネット上を見てみてると、どちらかと言うとリバーシブルタイプの方が話題に上がってるようです。
リバーシブルタイプの良さといえば以下でしょうか。
- 季節によって表裏で雰囲気を変えられる
- ウールの裏地で、真冬の寒さにも耐えられる
これらは確かに魅力的なポイントなんですが、ぼくはリバーシブルタイプを選びませんでした。
その理由は主に次の3つです。
1.リバーシブルは結局片面しか着ない
これはアナトミカのコートに限った話ではないんですが、リバーシブルって結局片面の生地しか使わないんですよね。
リバーシブルを買う時って「表地が好きだから買うけど、裏地も使えて便利だな」くらいの軽い考えで購入すると思うんですが、経験上「あったら便利」は9割使わないですからね。
じゃあもう片面だけでいいじゃん、という考えに至るわけです。
2.ウールの保温性は不要
平日は駅から家までの間以外は室内で過ごす。
休日はほとんどお家に引きこもり。
そんなぼくの生活スタイルだと、寒空の下にいる時間がほとんどありません。
つまり、服の機能として保温性をそれほど重視しないんですよね。
むしろ、暖房が効いてる室内だと汗をかいてしまって逆に不快感を感じるほど。
外に出て寒いと感じた時は、インナーダウンなどで調整する方が便利だし実用的だと思ってます。
3.手入れが面倒になる
アナトミカのリバーシブルの裏地に使われるウール素材は、手入れに気を遣ってあげないとすぐ傷んでしまうことで有名です。
そんなウールを裏地にしてしまうと、インナーに着ている服と擦れ合って、痛んでしまうってことは想像に難くないですね。
アナトミカの店員さんにもその点伺ったのですが、やっぱりそこは気を付けた方がいいポイントらしく。
多分使わないであろう裏地に、そんなに気を遣いたくなかったというのが正直な想いでした。
サイズ感、着画
こちらのシングルラグランコート、定番で人気の高いアイテムということもあり、サイズ感が気になる方も多いんじゃないでしょうか。
なので、実際に店舗で試着してみた感想を共有しようかと思います。
好みの着丈と袖丈で選ぼう
個人的な意見としては、
「着丈と袖丈の好みでサイズを選んじゃうのが良い」と思います。
と言うのも、先述の通り肩を落として着る服なので、身幅は多少広くても問題なく着れちゃうからですね。
ANATOMICAの直営店で試着&店員さんと色々相談させて頂いた末の結論です。
179cm60kgの細身体型ですが、
直営店では48・50・52の3サイズを試着させて頂きました。
サイズ | 着丈 | バスト | 裄丈 | 裾周り | 袖口 | ネック |
---|---|---|---|---|---|---|
48(L) | 104 | 137 | 87 | 158 | 38 | 47.2 |
50(XL) | 105 | 141 | 88 | 162 | 39 | 48.2 |
52(XXL) | 105 | 145 | 89 | 166 | 40 | 49.2 |
それぞれ試着した感想としては以下。
- サイズ48
これが自分のジャスト。
カッチリした場面でも使えて、流行に左右されず長く着られるサイズ感。
ただ、ジャケットの上に羽織ると少しだけ窮屈だったかも。 - サイズ50
ジャケットの上から着ても安心感がある、ゆったりサイズ。
ギリギリ「デカ過ぎ」にならない絶妙なバランス感だと思う。
が、カジュアルな印象にはなるのでビジネスでは相応しく無いかも。 - サイズ52
さずがにちょっとデカ過ぎた。
いくら肩が落ちるといえ、余った部分のシワが気になる感じ。
が、店員さん的にはコレでもアリらしい。
この結果、ぼくはサイズ50を購入。
ついでに洗濯タグも載せときます。
元々プライベートでしか着る予定も無かったし、このコートの良さを引き出すなら大きめサイズが良いと思ったのです。
サイズ52だとさすがにデカ過ぎましたが、直営店の店員さん的にはコレでもアリらしく、意外でしたね。
なので本当に好みで選んじゃって良いんだと思います。
せっかくなので着画も置いときますね。
GIFでクルクル回ります。
着丈は膝下。
袖丈は手の甲が隠れるかなーくらい。
身幅はかなりゆとりがありますが、問題なし。
それで生まれる皺がまた美しいので。
やっぱり、大きめで着た時に魅力が増すコートだと思ってます。
末長いお付き合いを
新年一発目で13万かけるという、
2020年のアクセルの踏みっぷり。
しかし、このコートは長い付き合いになりそうな予感がしています。
コットンギャバジンという丈夫な生地であること。
廃れず飽きることのない、クラシックでスタンダードな形であること。
そして何より、服自体がカッコ良すぎて着る度にワクワクしてますから。
今年は暖冬ということもあり、2月の寒さでもこのコートで全然耐えられてます。
加えて、もともとスプリングコートということもあり、今年はまだまだ出番はありそう。
きっと今週末にも、このコートを靡かせて街を闊歩していることでしょう。